頭のケガとは?
子供が頭を打ったりするのは日常茶飯事のことです。特に歩き始めたばかりの幼児がころぶことは頻繁にあります。おでこにあざができるのはよくあることで、3日位すると重力の関係で内出血が下に移動してきて目の周りが青くなることもあります。頭のケガには、頭皮の切り傷、擦り傷、内出血、腫れなども含まれます。
症状はどのくらい続きますか?
小児の頭のケガのほとんどは頭皮に軽く傷を負う程度ですが、頭部は血流が多いのでこぶができやすかったり、出血が多かったりします。一部の場合 (1~2%) で、頭蓋骨にひびが入るようなこともありますが、特別な症状はなく打った部分に痛みを感じる程度です。脳しんとうの場合は、一時的に意識を失ったり、記憶を喪失したり、混乱したりという症状を伴います。
家庭での手当ての仕方
傷口の手当て
水道水を流しながら石鹸で洗った後、傷口を出血が止まるまで10分ほど清潔なタオルで押さえてください (滅菌ガーゼをお持ちでしたらそれをお使いください) 。腫れがある場合は、氷をタオルで包んで、20分位腫れが治まるまで押さえてあげてください。
休息をとること
子供を横にし症状が治まるまで休ませましょう (最低2時間) 。眠ければそのまま眠らせてかまいません。子供をできるだけ起こしておかなければならないということはありません。両親の側に寝かせ、時々様子をみてください。
食事
水分 (透明なもので、水やりんごジュースなど。ミルク、オレンジジュースなど透明で無い物は避ける) のみを与え、2時間経っても吐かなければ食べ物を開始しても大丈夫です。頭に外傷を負った後に吐く子供が多いので、吐き気が治まるまで食べ物は控えください。
痛み止め
痛み止めの使用は避けてください。痛み止めが必用なほど頭痛がひどい場合は、医師を受診する必要があります。
その他の注意事項
念の為、ケガの後48時間はお子様の様子をよく見てあげてください。夜間は、2回位起こしてみてください。両親が寝る時に一度と4時間後にもう一度起こして、普段通り会話したり歩いたりできるか確認してください。両親が子供の部屋に寝るか子供を両親の部屋に寝かせ、二晩様子を見て下さい。呼吸に異常があったり普段と睡眠の様子が違っていたりした場合は、昏睡などがないか起こして確認してください。起こそうとしても子供が起きない時は、医師にすぐ連絡をとりましょう。48時間問題がなければ、普段通りの生活に戻してかまいません。
以下の場合は、医師に連絡してください:
- キズが大きく開いていて、縫合しなければいけないかと思われる時
- 頭痛がひどくなってきた時
- 3回以上嘔吐した時
- 目がぼやけたり、二重に見える時
- 起こしてもなかなか起きない、または、混乱している様子の時
- 歩いたり話したりできない時
- 言動がおかしいと思われる時